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国内に唯一現存する三式戦闘機「飛燕」 [資料館]

大阪に出張した際、ちょっと時間を作って「川崎重工120周年記念展」に行ってきたよ。

目的は、国内に唯一現存する三式戦闘機「飛燕」を見るためです。

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土曜の午前11時前に訪問。
結構並んでおり入場制限されてて、ちょっとゲンナリしたが、10分程度で入場できました。

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陸軍三式戦闘機「飛燕」

日本軍では珍しい液冷式エンジンを採用した為、空冷エンジンを搭載しているゼロ戦等の日本軍機でよくみられるニンジン型のズングリした機体ではなく、とてもシャープなデザインとなっている。
開発は、川崎重工の前身、川崎航空機。

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ハ40エンジン。
ダイムラーベンツ製の液冷エンジンDB601をライセンス生産し、国産化したもの。
ただ、当時の工業レベルでは、液冷エンジンを生産する設備が不十分で、整備する人員も不慣れなため、エンジントラブルが絶えず、稼働できない機体が多くあったと言われている。
いまでこそ工作機械において、日本製はトップレベルだが、当時はほとんど輸入に頼っており、
旧式なものが多かったのだ。またそこに工員不足による質の低下が拍車をかけた。

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この機体は、Ⅱ型と呼ばれていた「キ61-Ⅱ改」
ハ40を改良し、離昇出力を1175馬力から1500馬力に高めた「ハ140」を搭載した機体。
ただでさえ不良率が半端ないハ40より、さらに部品点数が多いハ140は、生産性を下げる要因の一つであったが、このエンジンを搭載したⅡ改は高度10000mでも比較的安定飛行できる数少ない戦闘機だった。

エンジンの不良率が高かったせいで生産が間に合わず、首なしといわれるエンジンが搭載されていない飛燕が多くできあがったが、それに空冷エンジン(ハ112Ⅱ金星62型)を搭載したら、性能のいい戦闘機ができたので、急遽正式に制定されたのが五式戦闘機である。
早くハ40に見切りをつけて、空冷エンジンに換装していれば。。。。

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この飛燕は、以前は鹿児島の知覧特攻平和館に展示したあったもの。
川崎重工120周年記念として、違う部品が付いていたり、欠損部品があった本機を、限りなく製造当時に近づけて復元した。

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知覧は、10年前に訪問しました。
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特攻の博物館の為、館内撮影禁止だったので、写真はなし。
知覧に展示てあったときは、迷彩っぽいグリーンで塗装されてたことは記憶している。

平和館の前に展示してあった、一式戦闘機「隼」
映画「俺は、君のためにこそ死ににいく」で作られたレプリカです。
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このあと宮崎へ向かったのですが、台風が直撃して車の運転が大変でした。。。。



タグ:兵庫
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toshi

飛燕、スマートでカッコイイ戦闘機ですね。
by toshi (2016-11-19 06:58) 

ガンビー

>toshiさん
ほんとカッコいい機体だと思います。
稼働率さえよければ、とても優秀な戦闘機なんですがね。。。
by ガンビー (2016-11-19 14:59) 

tomi_tomi

ガンビーさんも見られましたか!。あらためて見ましたがかっこいい機体です。どこかで常設展示してくれればいいのですが。
by tomi_tomi (2016-11-21 01:45) 

kohtyan

ゼロ戦が有名ですが、飛燕、隼などの戦闘機があったのですか、
知覧を一度、訪ねてみたいと思っています。
by kohtyan (2016-11-22 17:31) 

MINERVA

見た目から格好良い「飛燕」、素晴らしいです。
難しいとは思いますが、全国で展示をしてもらいたい!!
不可能だと思いますが、実際に飛ぶ姿が観たいですね。
by MINERVA (2016-11-22 17:32) 

ガンビー

>tomi_tomiさん
この飛燕は、今回修復した岐阜県の川崎重工の工場の近くの、
かがみはら航空宇宙科学博物館で2018年3月から展示されるらしいです。

>kohtyanさん
知覧は涙無しではみれないですよ。
遠いのでなかなか行けないです。。。

>MINERVAさん
さすがにこの飛燕は飛ばないですが、
ゼロ戦はアメリカに飛行可能なのが1機あります。
たまに里帰りしますよ。
by ガンビー (2016-11-23 00:28) 

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