知恩院(千葉県南房総市) [寺/神社]
千葉県南房総市にロケット式特攻機桜花の発射基地跡があると知り、探索に出かけた。 桜花は本来、一式陸攻等の爆撃機にぶら下げて、そこから発射して特攻するロケット兵器であるが、ほとんどの場合艦船に近づく前に敵戦闘機に、陸攻もろとも撃墜されてしまったという。 終戦間近には、上陸戦の為、接近してくるであろう敵艦船に攻撃すべく、地上から発射できるカタパルト式の発射滑走路が作られた。 しかし.......発射基地跡がどうも発見できなかった。 その発射滑走路に使用されていたレールが、近くの知恩院に保管されているとのことで、そちらに向った。知恩院は案内板もあった為、迷いもせずに到着した。 参道はちょっと荒れ気味。みんな参道-山門というルートを通らず、側道から入るようだ。 | |
創建は961年で、かなりの古刹。江戸中期頃までは大きかったようだが、1803年の火災により、堂宇は焼失し、現在の建物はそれ以降の建造物である。 山門は、木鼻や蟇股の彫刻からすると、江戸中期くらいの作風で、火災からは免れたと思われる。 | |
1822年に再建された鐘楼。屋根部だけでなく、尾垂木や化粧屋根裏までクリーミーなスカイブルーで塗られている。なんか違和感を感じる容貌だ。 | |
1812年に再建された本堂。こちらもクリーミースカイブルーのヘルメットをかぶっている。庇部は塗装が一部吹きかかりっており、かなり中途半端な感じ。なぜこの色で塗ったんだろ?(笑)ま、嫌いではないですが。 | |
本堂横にあった桜花発射カタパルトのレール。 固定する際の金具も残っていた。 桜花には車輪の代わりにソリが取り付けてあり、このレールの凹部がガイドになっていたようだ。 | |
結局、桜花はここから発射されることなく、終戦を迎えた。 特攻機「桜花」という悲しい兵器を物語るレール。いつまで残ってることだろうか。 |