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岩室観音堂(埼玉県比企郡) [寺/神社]

吉見百穴の駐車場入口あたりにあるのが、岩室観音堂である。
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一見、3間1戸2階建の山門にしか見えないがこれが堂で、しかも建造物はこれしかないのだ。向って左側の岩を削り、そこに観音像を納めてある。その岩窟の周りに懸造りの堂を建てたのだが、正面を向いていないという非常に珍しい建築だ。
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堂の後ろは、切り通しとなっている。
後ろの山は松山城(武蔵松山城)で、なかり迫力のある堀切となっている。
松山城は関東の覇権を巡って、北条、上杉、武田家が争奪し合った、要所となる城である。1560年代からは北条氏の支配下にあったが、1590年の豊臣秀吉の関東攻略の際、前田利家、上杉景勝の軍に攻撃され落城した。
今日は時間の問題から城探索は断念したが、いづれはじっくりと探索したい。
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堂の一階岩窟部。
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堂の右脇に岩道があり、石仏が安置されていた。
この石仏は、四国八十八ヶ所の本尊を模して造られたもので、ミニ八十八ヶ所霊場となっているのだ。
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堂の二階岩窟部。
ここに観音様が安置されている。
松山城落城の際、観音堂の堂宇は全焼したが、この観音様だけは無事であったという。
今の堂は、1660年代に再建されたものである。
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小壁部に斗組が整然と並んであり、ちょっと違和感を感じた。蟇股のふくろうがかわいい。
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胎内めぐりもあり。
潜ったあと、先の切り通しを下ってくるのだが、下がぬかるんでいて、滑らないように歩くのが大変だった。
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この角度で見ると懸造りに見える...かな。

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