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真福寺勝軍地蔵銅像(港区愛宕) [江戸の風情]

栄閑院から愛宕神社に向う途中に、外見はただのビルにしか見えない真福寺があるのだが、
その真福寺を通りすぎたところにある横道に、何かのブロンズ像が見えたので近づいてみる。
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勝軍地蔵の銅像だ。
勝軍地蔵とは、甲冑を着け、馬に乗った姿の地蔵菩薩で、
戦勝の意味合いや自分の身代わりになってもらうという願いから、
武士の信仰が盛んであった地蔵である。
穏やかな表情、姿が多い地蔵さんの中では、かなり異色の地蔵さんである。
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この地蔵の由来は、徳川家康が1603年に征夷大将軍に任命された際、江戸に愛宕神社を創建し、
その本地仏として勝軍地蔵を勧請し、別当寺である円福寺に祀ったことからはじまる。
明治になり、円福寺が廃仏毀釈で廃寺となり、真福寺に尊像が移されたが、関東大震災で消失してしまう。
その後の昭和9年に、弘法大師1100年御遠忌記念として、建立されたものである。
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勝軍地蔵は右手に錫杖か鉾を持つのがほとんどだが、こちらのは予願印で一般的な地蔵さんの形である。
また、馬に躍動感があり、尾がピンっと伸びきっており、これも普段見るものと違って面白いところだ。

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