栄閑院(港区虎ノ門) [江戸の風情]
天徳寺から虎ノ門方面に1分程度歩くと、青い銅の冠木門が現れる。 こちらが栄閑院である。 寛永年間に天徳寺の分院として開山した寺で、蘭学者杉田玄白の墓があることで有名である。 先に冠木門と書いたが、控柱があり、しかも控柱と本柱を繋ぐ貫に屋根が付いているので高麗門の形式になっている。 高麗門式木戸門と言ったところでしょうかね。 | |
境内に入ってすぐ右にある猿塚。 栄閑院は別名猿寺とも言われている寺で、昔猿回しに扮した泥棒が逃げ込んできたが、住職に改心させられ諸国行脚に旅たった。その際、猿を寺が預かったのだが、猿が境内で芸を見せたりして人気者になったことが、猿寺の由来である。 | |
猿塚の後ろに子安地蔵と多くのかわいい地蔵並ぶ。 その横には1mくらいの福禄寿の石像がある。 | |
門の左側の隅に、3基の石仏が並べられている。 左より、釈迦如来、聖観音、如意輪観音像。 作風からみて、同じ人が彫ったのだろう。 | |
本堂。 本堂の手前には、狛犬ならぬ、猿の像が建てられている。 阿吽の形式は取っていないが、毛並みの感じからしてオスメスかな。 | |
本堂の右横に、杉田玄白の墓がある。 オランダの医学書「ターヘル・アナトミ」を前野良沢らと翻訳し、「解体新書」を発行した蘭学者である。いまさら説明不要でしょうが... | |
(左)左の猿像の後ろにあった石灯篭。さりげなく透かし彫りをしている。 (左2番目)本堂の右側に併設している大黒堂。 (右2番目)阿弥陀堂...かな? (右)阿弥陀堂の左隣にある水瓶を持つ、オリエンタル風の聖観音像。 小さなお寺であるが、見所が多く、ゆっくりと参拝したい。 |
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