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市ヶ谷牛込の坂(新宿区) [江戸の風情]

市谷亀岡八幡宮を後にし、外堀通りに戻り、左内坂を上って、柳町方面へ向う。
その途中で出合った、坂や寺院を綴っていく。
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左内坂。
江戸時代初期にこの地を開墾した島田左内に因んで、左内坂と名付けられた。
島田家は、明治になるまでここの名主を務めたという。
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左内坂を上りきり、防衛庁を越えたあたりにある、下りと上りのすり鉢状の坂が中根坂である。
左側にある大日本印刷の辺りに、旗本の中根家の屋敷があったことから名付けられた。
写真の奥が左内坂方面。
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林氏墓地へ向う途中で見つけた、印象的な建物。
船か魚をイメージしているのだろうか?
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江戸幕府の儒官を務めた林家の下屋敷のあったところ。
現在は、林家の墓地となっている。
初代の林羅山もここに眠る。
普段は入口の扉は閉まっており、中には入れない。公開は毎年11月の第一土日のみ。
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宝竜寺坂。
坂上に宝竜寺があった為、こう名付けられた。
明治時代は、木々が生い茂り、薄暗い雰囲気があったので、幽霊坂とも呼ばれた坂。
いまでは薄暗い雰囲気はなく、むしろ感じのいい階段坂だと思う。
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宝竜寺坂の周辺は、七軒寺町と呼ばれていたのだが、そのうちの1つである浄輪寺。
和算の関孝和の墓がある。
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多聞院は、江戸後期に平家琵琶の検校(平家琵琶の語りの組織の最高位)まで昇進した吉川湊一の墓所がある。新宿区の説明板を見て初めて知った人物である。
外堀通りからは、左内坂と平行して幾つかの坂があり、中根坂の周辺には小さな坂が幾つかある。いづれ、この辺りの江戸の坂を制覇する予定だ。林氏墓地の公開日あたりを狙おうと考えている。

参考文献
江戸の坂 山野勝 著
江戸の坂―東京・歴史散歩ガイド

タグ:江戸の坂
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