正法寺(埼玉県東松山市)

安楽寺から車で20分程度のところに坂東三十三巡礼10番札所の正法寺がある。 昨年ナビを付けてからは、ナビに頼りっぱなしで、なんとなく着いてしまった感じだ。 顕著な差は、方向というか位置感覚が鈍ってしまったことだろう。ま～それ以上に、知らぬ地でも余裕も持って運転できるようになったのは大きいですが。
	石畳の長い参道をしばらく進み、駐車場に車を停める。その駐車場のすぐ脇にある仁王門。 仁王門の仁王像周辺にはガラスがはめられている。どうもガラスというのは、無粋な感じがしてならない。
仁王像は、最近造られたものだろう。 全体的に丸みを帯びていて、かわいい顔立ちである。
	草葺屋根が印象的な鐘楼。 銅鐘は1322年に鋳造され、鐘楼は1702年に再建されたもの。草葺屋根の鐘楼は初めて見るかもしれない。
	地蔵堂。 中には小さな地蔵様が沢山安置されていた。
本堂前の狛犬。どことなくユーモラスな表情で愛着を感じる。 別の角度での阿の狛犬。 本堂。明治10年の火災で焼失し、現在の堂は明治12年に高麗村より移築したもの。 古くても江戸中期頃の建築だろう。
	本堂の小壁部の彫刻。 木鼻の狛犬の目が、またもアブカラー。ただ、安楽寺より虫っぽくない。
	尾垂木の最上部が竜になっている。 坂上田村麻呂が奥州征伐で立ち寄った際、村に害を加える龍退治にちなんでのことだろうか。
	びん頭盧尊。十八羅漢の一人。
絵馬堂。養蚕が盛んであった、昭和初期に奉納された額。
	本堂前にある宝篋印塔。
境内社と石灯篭。 灯篭は、正徳二年に信州松本城主から寄進されたもの。
岩壁に安置されている石仏。結構インパクトがあり、必見。 ただ、各堂の裏手にあるので、あまり境内を散策しない、本堂と山門の往復しかしない人は、スルーしてしまう。勿体無い限りだ。
	比較新しいそうな銅製の子安地蔵。
帰り際に、鐘楼を再度撮影。 人気ある巡礼の霊場とは言え、結構人が多いのは正直驚いた。桜が満開だったので、巡礼以外にも、花見目当ての方も多かったのかもしれない。年配からファミリーと年齢の幅も広く、喧騒さはないが賑やかな寺であった。