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二ヶ領用水探索(その壱) [その他]

JR南武線の登戸~久地にかけて平行して流れている水路が、二ヶ領用水(宿河原用水)である。
二ヶ領用水とは、徳川家康が関東に入封後、この付近の農業用水確保のため、家臣の小泉次大夫の指揮のもと作られた用水路である。ちなみに二ヶ領とは、天領である川崎領と稲毛領を合わせた領域のこと。
この用水路により、不毛の地から大農作地帯となり、人口過密な江戸の近郊ということもあり、作物の供給地となった。
ただ、水の確保は生活に直結することから、水に関する村間の争いは絶えなかったようだ。
現在は都市開発により農業用水としての機能は無くなったが、二ヶ領用水の一部である宿河原用水は、遊歩道として整備されており、地域の憩いの場として生まれ変わっている。

宿河原用水を中心に探索してみた。

登戸駅から3分程度で多摩川の河川敷に到着。二ヶ領用水の入り口である「宿河原堰堤取水口」。
二ヶ領の取水口は、さらに上流の上河原堰堤取水口の2つある。

宿河原堰堤取水口付近にある船島稲荷社。
昭和13年に川が決壊して、社内は水浸しになったが、すぐに復興し現在に至る。
祠はコンクリだが、蟇股は狐が彫刻された木製。再建された際、ここだけ再利用されたのだろう。

登戸から川崎緑化センターくらいまでは、水面近くに遊歩道が設けられている。
遊歩道は、コンクリ、石造、木製などバラエティに富んでいる。
また位置も何度も左右にチェンジする。
なかなか工夫されている。

時には、遊歩道が水面近くではなくなる箇所もある。

JR南武線とも交差する。
高さは1.3m程度で、大人はかがまないと進めない。
列車が通っているときはかなりスリル満載だろう。

遊歩道脇には、桜並木となっており、桜の季節には賑わいそうだ。

中には梅もある。
散歩したのは2月中旬頃だったが、早くも咲いていた。

宿河原駅付近の比較的新しそうな遊歩道は、水路部より広い。
というより、水面の上に遊歩道があり、水上遊歩道といった感じだ。

宿河原駅近くにある八幡宮。
由来板等がないので、由来はわからない。
そんなに古くはないだろうが、忠魂碑があったので、少なくとも戦前からはあったようだ。

展望できる場所が設置されている。
実はここからは、4月中旬に再訪した時の写真の為、桜が緑になっている。

展望場から見たところ。
別に橋でもいいような気がするが、こういった手作り感がいいな~と思ったら...

手づくり郷土大賞の記念碑が。
確かに歩いていると、地域に親しまれているのが伝わってくる。

→→二ヶ領用水探索その弐に続く


タグ:用水路
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